運命じゃない人 [本・映画]
「出口のない海」という映画を見ました。
太平洋戦争末期が舞台で、特攻兵器である人間魚雷「回天」の乗組員が主人公です。機械の故障により、生きて戻れないはずの任務で命拾いしてしまうのですが、「恥ずかしながら生きて帰ってきた」という自責の念から自殺してしまうという結末でした。
ちょっと恋愛の描写が気になりました。主人公は、生きては戻れないという任務の性質から、恋人(上野樹里)を遠ざけたりした挙げ句、最後は「他の人と幸せになってくれ」と遺書を残して自殺します。
正直、映画そのものがあまり面白く感じなかったので真面目に見てません。間違った見方をしてるかもしれませんが、4年も頑張ってるのに未だ彼女なしの自分には、この映画の主人公の、恋人ないがしろっぷりに腹が立ちます。帰省した時ぐらい会ってやれよー。
主人公は物資が不自由してる時代に、女には不自由してなかったワケです。だから女を粗末に扱えるんだなーと思いました。しかも演じてるのはプレイボーイ市川海老蔵。感情移入出来るかボケー!
漫画「さくらんぼシンドローム/クピドの悪戯2」に、こんな場面がありました。ヒロインは病気を患い、失恋して自暴自棄になっています。主人公は「これからだってお前は恋をする」と励まします。
それを聞いたヒロインは、
「自分を振った相手の男も同じ事を言っていた」「でもこの先に出会う人が運命の人とは限らない」「運命の人と出会わない限り、同じ苦しみを繰り返し続けるかもしれない」といった意味合いの事を反論した挙げ句、「それはあなたにも言える事」「主人公が付き合っている女性だって運命の人とは限らない」「あなたも同じ苦しみを味わうかもしれない」と毒づきます。
それに対して、
「だから彼女との関係を全力で大事にしたいんじゃないか」と、主人公は優しくほほえみます。
もし恋人と結ばれる事が運命で決まっているのなら,人は努力しようとしません。
「遅く出来た子供は尚可愛い」なんて言葉があります。頑張っても頑張っても彼女が出来ない自分にもし彼女が出来たら、「出口のない海」の市川海老蔵なんかと違って、さぞかし大切に出来るに違いないと、時々夢想しています。さすが俺!
…でもまあ、実際には色々あるだろうから、断言できる様な事でも無いですけどね。
で、こんな優しい表情が出来る主人公、阿川くんは、こんな表情もします。
昔こっぴどい振られ方をした女性に「よりを戻したい」と懇願された時に言ってやりたい妄想の台詞なんですけどね。こういう気持ちは非常によく分かりますが、実際には限りなく無いケースですので、ある種の男の夢ですね。
「好意を育てた責任」というものがあると仮定して、その責任が明らかなのにも関わらず、「勝手に好きになった」という振る舞いをする女性には、なにか一撃喰らわせてやりたいと思うのが常ですし、実際そうして来ました。そういったありがちなマイナスの感情を押さえつける…というのも、この「さくらんぼシンドローム」という漫画のテーマなんですけど…、難しい事ですね。
関連過去記事
『他人の様に、恋人には優しく』
『恋するアンダー・トゥエンティー』
『恋愛ライオンキング』
『 続・9人にふられて 』
さくらんぼシンドローム 7―クピドの悪戯2 (7) (ヤングサンデーコミックス)
- 作者: 北崎 拓
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/02
- メディア: コミック
2008-05-23 08:49
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コメント(1)
「勝手に好きになった」という振る舞いをする糞男には、なにか一撃喰らわせてやりたい。そう思わされる画像
by NO NAME (2015-11-18 09:45)